ホルンを知る・学ぶ

ホルンとは
ホルンで音大に行ってどうするの?

もし皆さんが、プロの音楽家に憧れ、学校の先生、ご両親に相談すると、必ずと言っていいほど返ってくる言葉が、

「音大に行って、音楽でご飯を食べられる人なんてホンの一握りなのに、就職とかどないするの?」

って言葉でしょう。

元々音楽一家。子供の時からピアノをやっていた。家が大金持ち。ホルンでジュニアコンクールなど輝かしい実績がある。

というような方は、ひょっとしたら音大への進学を薦めてくれるかもしれません。

しかし、殆どの人はそんな境遇にはないでしょう。私もその一人。いや、どちらかというと、父は西陣織の職人、音楽経験ゼロ、ピアノなんて買えないし、置く場所もない。ピアノ、ソルフェージュのレッスンの度に「音大に行こうというような人は、楽譜を見たらすらっと歌えて当たり前。あなたには無理」とずっと言い続けられてきました。

でもそれを押しのけて、我を張って進んだ理由は、ただ一つ。「音楽が好きだったから、ホルンでオーケストラに入りたかった」この一点。

しかし、この話はもう40年近くも前の話であり、現在では個人の個性、職業の多様化によって、全く異なった時代に変わってきています。

大学=希望の企業(職種)に就職できるという考えは、もはや過去のものだと思います。

大学は、職業訓練校ではありません。自分が研究をしたいことを、より専門的に深めていく場所です。法学部に行く人が、みな法曹界を目指している人ではなく、むしろ法学に興味があるからって人が多いのではと思っています。文学部、経済学部等々も同じでしょう。

そして、音楽学部もその一つであると思います。ホルンで音楽大学進学=ホルンでご飯を食べて行く。では全くないのです。(勿論、殆どの人はそのような夢を持っているでしょうが・・・。)音楽、ホルンをもっと深く研究しいから・・・。志望動機として十分ではないでしょうか。

「音楽、ホルンを専攻して、就職はどうするの?音楽で飯が食える人なんて、ほんの一握りよ。」

では、大学で研究したことを生かせて、好きな事で就職している人がどのくらい居てるでしょうか?

「好きな事やって飯が食える。そんな人中々居ないよ」って、何百回、何前回私は言われたように思います。でも、本来、好きで職業を選ぶべきではないですか?それが普通ではないですか?

でも、そのようなことを言う人が多いということは、そのような職種に就けて居ない人が多いのではないでしょうか。

聞くところによると、音大卒業生を率先してパート、正社員に採用している企業(社長)が増えていると聞きます。

理由は、音大では親方(門下)制度のようなものがあり、師匠の顔に泥を塗る、或いは顔を潰すと昔気質の形がまだ残っているから、いい加減なことをする若者が少ないからだとか・・・。

今では、退職するのにも代行にお願いして、そのような代行業が業として成り立っているそうですからね。

音楽が、ホルンが好きだから音大へ行きたい。5年後の事なんて考えずに、好きな事をやりたい。それだけで行く価値は十分にあります。失敗だった、間違っていたと思えば、そこでやり直せばいい。いくらでもやり直しは出来ます。

中学、高校と吹奏楽でホルンをやっていても、しっかりしたホルン奏者から指導を受けられる環境なんて、大都市圏以外かなり難しいのが日本の現状です。ホルンの楽しみを知らないうちに高校を卒業するなんてもったいないです。不完全燃焼なら、自信を持って、「私は音大に進学したい」と担任の先生に相談してください。まず反対されますが・・・。(笑)

それは、みんなが迎える最初の壁みたいなものです。強い意志があれば、大丈夫です。

中学生、高校生が、もっとホルンを理解できるよう、私もできるだけ頑張ります。

ホルンのいろはから習いたい方、音大受験について悩んでいる方は、ぜひご相談ください。

才能なし、音感なし、でも音楽は大好きな私、林が、しっかりと受け止めます。

では、今回はこの辺で。

次回は、「ホルンでオーケストラに入るには」というテーマで書きたいと思います。

こうご期待。

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